ミニデスクトップPCのECS LIVA Z2は、SATA3ベイへストレージを追加する(中身はeMMCをクローンする)と、eMMCとストレージのいずれからでもWindowsを起動することができます。
ストレージ追加後は、eMMCをフォーマットせず、アクセス禁止にしておくのがオススメです。
SATA3ストレージにはHDD/SSDいずれも搭載できますが、ここではSSDを追加したとして話を進めます。HDDを追加した方は、HDDと読み替えてください。
処置手順
eMMCのデータは消去しない
元のブートディスクであるeMMCを消去したくなりますが、消去せずに残しておく方が方が良いです。(下記ホームページ参照)
SSDから起動して、eMMCのドライブレターを変更する
SSDから起動して、eMMCのドライブレターを変更します。
SSDを追加後に、SSDからWindows10を起動すると、下記のようにドライブレターが割り振られます。
- SSD:C
- eMMC:D
Dはサブドライブとして使うことが多く、今後追加するドライブと競合を起こす可能性があります。eMMCのドライブレターを普段使わないようなドライブレターに変更した方が良いと思います。
当方はレターをRで指定しました。しかし、Rは回復ドライブ(Recover?)の意味で使われるドライブレターだそうで・・・。好みにもよりますが、Sあたりが差し支えも無くて安全かと思います。
ドライブレターを変更するには、デスクトップ左下のWindowsコマンドを右クリックして、コンピュータの管理を選びます。
左側のツリーから「ディスクの管理」を左クリックして表示します。レターを変更したいドライブを右クリックして、「ドライブ文字とパスの変更」を選択します。
これでeMMCのドライブレターをSで指定します。
SSDから起動して、eMMCを非表示にする
SSDから見て、別のブートドライブ(eMMC)のファイルが表示・編集できる状態というのは、良くありません。
eMMCのブートファイルを編集・削除してしまう可能性があるからです。
そのため、eMMC(レターS)がエクスプローラーに表示されないように設定します。
Windows10 Homeの場合、レジストリエディタを編集して、eMMCを非表示にします。
手順については、以下のホームページが分かりやすいです。
レジストリエディタでの編集に失敗するとWindowsが起動しなくなるので、リカバリーできるようにしてから作業しましょう。
最低でも回復ポイントは作っておく方が良いです。
当ページに沿って、レターSを非表示にする場合、NoDrivesに入れる値は262144です。
BIOSから、eMMCを起動できないようにする
SSDから起動する以上、よほどの非常時でなければeMMCからは起動しないと思います。
BIOSのブートオプションから、eMMCを外します。
PC起動直後から、キーボードのF2ボタンを押しっぱなしにすればBIOS設定へ入れます。
ただし、無線接続のキーボードだと、起動直後のボタン操作を受け付けないため、BIOSに入れません。USB接続の有線キーボードを使いましょう。
eMMCからブートできないようにすれば完了です。
SSDから起動して、SSDのパーティションを切る(必要なら)
SSDのパーティションを区切るなら、ここまで一通りの作業が終わってからでも大丈夫だと思います。
むしろ、eMMCからWindowsを起動した状態で、SSDのパーティションを区切ると、SSD側がローカルドライブとして認識されないため、余計な手順が増えました。
SSDから起動して、SSDのパーティションを切るべきなので、最後で構いません。
余談あれこれ
ディスクとブートオプション関連について、いくつか記述を。
複数ドライブが積めるPC(デスクトップPC)を弄ってこなかったため、このあたりの仕様がよく分かっていませんでした。
BIOSのブートオプションにeMMCを再設定すれば、再びeMMCから起動できる
当ページの手順ではeMMCをフォーマットしていません。
したがって、BIOSのブートオプションの設定を戻すだけで、eMMCから再びWindowsを起動できます。
SSDが起動しないなどの非常時に役立つかも知れません。
LIVA Z2のディスク番号
「ディスクの管理」で表示される、ディスク番号についてです。
eMMCだけだと、ディスク0:eMMCです。
SSDを追加すると、ディスク0:SSD、ディスク1:eMMCになります。
作業には特に影響ありませんが、SSD側がディスク0なんです。
SSDで行ったドライブレターの設定は、eMMCには影響しない
SSDで行ったドライブレターの設定は、SSD側のブートファイルに保存されています。
その設定が、eMMCでの起動に影響することはありません。
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