皆さんはノートパソコンを買うとき、どこをみて購入を決めますか?
重視するのは、CPUやメモリやストレージなどのハードウェア構成でしょうか。
ぜひキーボードにも注目してほしいです。
キーボードはおそろかにしがち
パソコンを購入する際、真っ先に検討するのはハードウェア構成だと思います。
デスクトップなのかノートなのか。
CPUは何か、メモリ容量はいくつか、ストレージはSSDなのかHDDなのか、その容量はいくつか。
その次に、インターフェイスの種類やデザインの良し悪しあたりでしょうか。
キーボードの善し悪しまで検討することは少ないと思います。
キーボードを評価するのは難しい
ハードウェアを構成する部品に比べると、キーボードを評価するのは難しいです。
次のような特徴があるからです。
- 性能を数値化できない
- 個人により合う合わないがある
CPU、GPU、メモリ、ストレージといった構成部品は、それぞれに特化したベンチマークがあります。
このベンチマークの数値によって、性能を比較することができます。
しかし、キーボードにはベンチマークがありません。
また、個人により嗜好が異なる点も挙げられます。人により合う合わないがあります。
優れたキーボードの例を挙げる
キーボードは慣れや好みも大きく、良い悪いを定義するのは難しいです。
PC・ガジェット界隈の方には笑われそうですが、筆者のお気に入りとして、富士通ノートパソコンのキーボードを例に挙げます。
画像は筆者が所有する富士通ノートパソコンのキーボード部分です。
製品名はFMV LIFEBOOK AH50/B3。型名だとFMVA50B3WPというモデルです。
富士通の15.6型ラップトップの一つで、AH型に属するモデルです。
2017年モデルの第7世代Intelです。
キーの並びが変則的で無く、一定のキーピッチが維持されている
富士通のキーボードは、キーの並びに変則的な部分がありません。
どの部分も一定のキーピッチが維持されています。主要なキーは全て正方形の形を維持しています。
ブラインドタッチ時のタイプミスが起こりにくいです。
なお、キーピッチについては富士通パソコンのモデルにより、いくつか種類があります。
15.6インチAH型のキーピッチは18.5mmで統一されていることが多いです。FMV LIFEBOOK AH50/B3も18.5mmです。
また、13.3インチのUH型は19mmで統一されていることが多いです。
ちなみに、一般的なデスクトップ用の外付けキーボードのピッチは19mmです。そのため、どちらを使っても差異が少ないという利点があります。
アイソレーションタイプであり、キー間のスペースが広め
富士通ノートパソコンのキーボードは、アイソレーションタイプを採用しています。
アイソレーションタイプは、キーとキーの間に隙間が設けられています。
この隙間があることによって、2つのキーを同時に押してしまうようなミスタッチ(押したいキーといっしょに、隣のキーも同時に押してしまうミスタッチ)が起こりにくくなります。
富士通AH型のキーボードは、キー間の隙間が広めです。この広さに慣れたため気に入っています。
キーに適度な反発力がある
これは好みにもよります。
また、富士通パソコンのモデルによっても違います。
キーの反発力は測ったことがないので感覚的な話になりますが、筆者は弱くないものが好きです。
なお、富士通パソコンの高級品では、キー毎に反発力が調整されているモデルもあります。
どういうことかというと、ブラインドタッチにおいて、どの指でどのキーを押すかの範囲が決まっています。
人差し指で押すキーは反発力を強めに、小指で押すキーは反発力が弱めというように、指に合わせてキーの反発力が調整されているということです。
避けた方がいいキーボードのノートパソコン
縦と横でピッチが異なる
筆者が所持しているZenBook3のキーボードです。
キーが横長であることが一目でわかります。
横方向のキーピッチは19mmですが、縦方向のキーピッチは17.5mmしかありません。
富士通のキーボードに慣れた筆者は、Zenbook3だとミスタッチが増え、タッチ速度も下がります。
e-typing結果の平均を比較すると下記のようになります。パソコンのキーボードだけで違いが出ます。
モデル | 打数 |
FMV AH50/B3 | 270打/分 |
ASUS ZenBook3 | 250打/分 |
ZenBook3は軽量で高性能なノートPC(購入当時)なので優れモノなのですが、キーボードが合わないストレスは意外と大きいです。
一部キーのキーピッチが異なる
キーボード部分の横幅が足りず、一部キーのキーピッチが短くなっている物です。
キーピッチの短いキーは、ミスタッチが増えてしまいます。
ZenBook3は右上の¥キーとbackspaceキーが小さめですが、この程度なら影響は少ないです。
これが-(ハイフン)キーや@キーの列まで小さくなると、入力時のタイプミスが増えます。
Enterの右にキーが1列ある
歴代のHP(ヒューレットパッカード)や、最近のASUSで採用されているタイプのキーボードです。
これはASUS Zenbook13 UX325の英字キーボードです。Enterキーの右横に、もう1列キーが並んでいます(日本語キーボードも同様です)。
標準のキー並びだと、backspaceキーは右上、deleteキーの1つ手前にあります。しかし、このキーボードの並びだと、本来のbackspaceキーの位置にhomeキーがあります。
そのため、backspaceを押そうとしたらhomeを押してしまいます。それはもう見事なほどに押し間違えてしまいます。店頭で試してみてください。
日本語キーボード専用デザインを持つモデル
ただし、最近はHP・ASUS共に日本語キーボード専用のデザインを持つモデルもあります。
例えば、HP Spectre x360 14の日本語キーボード版です。
日本語版専用にデザインされており、とても打ちやすいキーボードです。
ファンクションキーの役割が異なる
Fnキーを押しながらファンクションキーを押さないと、ファンクションキー本来の役割を果たさないパソコンがあります。文字入力において非常に不便です。
ファンクションキーとは、キーボードの一番奥にあるF1キー~F12キーのことです。
例えば、全角入力の時にF7キーを押すと、全角カタカナに変換できます。
しかし、パソコンによってはFnキーを押しながらF7キーを押さないと、カタカナ変換できないものがあります。F7キーだけを押すと機内モードなどになってしまいます。
ファンクションキーとホットキーの使い方が逆になっているんですね。
この手のパソコンは、ひと昔前のLenovoで多い仕様でした。しかも、標準的な設定に直せないものもありました。
最近のパソコンはLenovoを含め、BIOS設定で標準的な仕様に戻せるものが多いです。
あまり心配する必要はありませんが、購入前に確認しておくに越したことはありません。
キーボードは人と機械をつなぐ部分
キーボードは入力装置です。
人と機械をつなぐ部分になっています。
こういう要素を英語だと”interface”と呼びます。
パソコンの部品としては、ある意味特殊な部分であり、大切な部分です。
パソコンは高価な買い物です。筆者のようにパソコン購入後に後悔しないよう、キーボードも吟味してもらえたらと思います。
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