Windows歴22年の筆者が解説。
結論
長くても3年以内がベスト!
古いパソコンの売却金額の目安としては、3年で「買値の半額程度」です。
このとき、買値から売値を差し引いたランニングコストが、1年あたり20,000円以下に収まると御の字です(CPUがCore i5、Core i7の場合)。
例えば100,000円で買ったCore i7搭載パソコンが、3年後に45,000円で売れた場合。
1年あたりのランニングコストは、18,333円です。
(100,000円 – 45,000円) / 3 ≒ 18,333円
理由
古いパソコンは売却する前提
結論にも書きましたが、パソコンを買い替えたら、古いパソコンはメルカリなどで売ることを前提にしています。
壊れてからでは高値で売れません。また、壊れる寸前で売れたとしても、購入者とトラブルになってしまいます。
次の購入者がある程度の期間使えるよう売ってあげた方がお互いのためです。
ノートパソコンは5年使えたら良い方
筆者は最近、手持ちのWindowsノート”ASUS ZenBook3 UX390UA”のディスプレイが映らなくなりました。すごい大切に使っていましたが、5年半で故障しました。
“ASUS ZenBook3 UX390UA”は重さが1kgを切るモバイルノートです。薄くて軽量に作ってあるので耐久性は落ちます。頻繁に持ち運ぶので、パソコン本体にかかる負荷も増えます。
また、ノートパソコンは画面部分を折りたたむため、どうしてもディスプレイ基盤(蝶番部分のフレキシブル基盤)に負荷がかかります。そのため、ディスプレイからダメになるパターンが多いです。
15.6型ノートで外出時に持ち運ばない場合は、もう少し長く使えるかとは思います。しかし、筆者は上記の経験から、ノートパソコンは5年使えたら良い方だと考えています。
安価なノートパソコンほど寿命も短くなりがちで、3年持たないことも多いため注意が必要です(以下、その理由)。
- 安い部品を使っている。
- 性能が低いCPUが積まれている。
- 性能が低い分、作業負荷が大きくなる。
例えば、筆者が初めて自分で購入したノートパソコンは、2010年発売の”Acer Aspire One D255″です(それ以前は父のパソコンを使わせてもらってました)。3万円でおつりが来る価格で、エントリーグレードのパソコンでした。
キャリーバッグでの過酷な移動が災いしたのか、2年半でディスプレイが故障しました。ディスプレイが壊れる以前には、致命的なエラーが出てOSが起動しなくなり、OSを修復したこともあります。
この時代のエントリーグレードのWindowsパソコンはCPU性能が低すぎる上、メモリも少なく(1GB)、まともに使えるパソコンではありませんでした。
昔も今も、3年使いたいなら、Core i5やCore i7(今ならRyzen5やRyzen7も可)を積んだ、ある程度高価なノートパソコンを買った方がいいと思います。
パソコンが古くなるほど性能差が開く
Windowsノートパソコンは1年ごとにモデルチェンジすることが多く、最新型には最新のCPUが搭載されます。
そのため、機種が古くなるほど、最新型CPUとの性能差が激しくなります。
ここ5年のCore i5で例を出します。
CPU名 | Intel世代 | コア数 | リリース年 | PassMark ベンチマーク |
Core i5-7260U | 7 | 2 | 2017 Q2 | 3927 |
Core i5-1035G7 | 10 | 4 | 2019 Q4 | 8492 |
Core i5-1245U | 12 | 10 (2P+8E) | 2022 Q1 | 13224 |
Core i5-7260Uを基準にして、3年ほど経ったCore i5-1035G7では約2倍の性能、5年ほど経ったCore i5-1245Uでは約4倍の性能になっています。たとえ購入当時は高性能だったとしても、年数が経つほど性能が陳腐化してしまい、新しいパソコンに比べて作業パフォーマンスが落ちてしまいます。
特にここ5年においては、Core第8世代でCPUコアが2倍になり、Core第12世代ではコアが2種編成(Pコア+Eコア)になったという大きな変化点があります。このような変化点を挟むほど、古い機種と最新機種の性能差が広がります。
パソコンが古くなるほど売値が安くなる
Windowsノートパソコンに限らず、年数を経るほどフリマでの売値は安くなります。
筆者が所持していた”ASUS ZenBook3 UX390UA”を例に挙げます。Core i5-7200U、RAM8GB、SSD256GBのモデルです。
“ASUS ZenBook3 UX390UA”は2017年に125,000円で購入しました。
3年後の2020年に売ったとしたら、50,000円以上で売れたと思います。
しかし、5年後の2022年現在での売値は10,000円、高容量SSDに入れ替えても20,000円いくかどうかです。
2021年にWindows11が登場しましたが、Intel第7世代であるCore i7-7200UはWindows11に対応しませんでした。2025年10月までしか使えない(サポートが切れる)ため、売値が下落したのです。
高く売りたいなら早めに売ったほうが良いのは明らかです。
壊れてから買い替えるのは悪手
ノートパソコンが壊れたら、代わりのものをすぐ購入しなければならなくなります(予備機があれば話は別)。
このような猶予のない状態というのは、あまり良くありません。パソコンやグラボが高騰した状態でも購入しなければならないからです。焦りも出るので、自分に必要なパソコンを吟味する余裕もありません。
今使っているパソコンが使える状態で、「安くていいパソコンがあるな」というのが理想です。
お得に買い替えるには
ノートパソコンは3年以内に買い替えることに加え、最新の1つ前のモデル(型落ち品)を買うとコストパフォーマンス(費用対効果)が良くなります。
パソコンに限らず、型落ち品はセール価格になることが多いからです。例外を除けば、性能差もほとんどありません。
ただし、タイムパフォーマンス(時間帯効果)は落ちる場合が多いです(「より高性能なパソコンの方が、どんな作業をするにしろ時短になる」という考えです)。
特にIntel第12世代CPUのように、変化点(PコアとEコアの2種編成)により処理性能が倍増するような”例外“では、型落ち品を買うことによりタイムパフォーマンスの低下が顕著になります。
最終的には、あなた自身が「費用と時間のどちらを重視するか」を考えて選ぶといいです。
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