バッテリー代金だけで済む予定でした。
スマホを自分で分解すると、メーカー補償が効かなくなります。作業によりスマホ破損してしまう可能性もあります。
初めてのスマホ分解
手持ちのBlackShark4のバッテリーが消耗してきたので、バッテリー交換を行うことにしました。
現在市販されているほとんどのスマホは、ユーザーでのバッテリー交換を想定していません。小さいボディの中にギッシリと部品が詰まっていることもあり、バッテリー交換の難易度が高いです。
そんなスマホの中でも、BlackShark4はバッテリー交換の難易度がさほど高くないとわかったので、自力で行うことにしました。初めてスマホの背面パネルをこじ開けました。
当初、交換用バッテリーの代金3,000円だけで行けると踏んでいましたが…。作業がド下手くそなせいでうまく行かず、別途工具を揃えて9,000円近くかかりました…。
町の修理屋さんでやってもらった方が早かったのでは…。
使用した工具類
ヒートガン
今回、出費がかさむことになった主原因です。
当初はドライヤーで代用する予定だったのですが、ドライヤーではスマホ背面パネルが全然取り外せず…。
自分の腕の悪さを実感し、ヒートガンを購入しました(泣)。
よくわからない安価な中華メーカーは避けて、名が通ったメーカーの入門グレードを購入しました。風量はLOW・HIGHの2段階切り替え。温度は40℃~440℃までダイヤル式で切り替えが可能です。
精密ドライバー
精密ドライバーは筆者所有のものを使いました。ベッセルの精密ドライバーは保持部にゴムの柄が付いているので、径が太くて握りやすく力も入れやすいのでオススメです。
分解用の道具類
スマホの背面パネルを剥がすためのアイテムです。
吸盤は交換用バッテリーに工具として付いてきたものを使いました。背面パネルを引っ張るために使用します。
プラスチックトランプはスマホ背面パネルの接着剤を切るために使います。100円ショップで購入しました。1セット54枚もあるので、使い捨てで使用します。
一番右端はJimmyデバイスオープナー風の工具です。本家のものより安価で、他にも工具が付いているものをAmazonで見つけたので、取り寄せました。とても便利です。
作業風景
まずは背面パネル外周をヒートガンで炙り、接着剤を緩めて背面パネルを取り外します。
当初はドライヤーで炙っていたのですが、全然取り外せる様子がなく…。ヒートガンや他の道具を揃えてから再挑戦しました。
購入したヒートガンの温度調整はダイアル式なので、実際の排気温度は分かりません。当初は勝手が分かりませんでしたが、最終的には3つ目の目盛に設定して作業しました。背面パネルの加熱時間は測ってませんが、おそらく1分に満たないと思います。
接着剤は90℃くらいで柔らかくなるそうです。高温用の温度計がある方は、計ってから作業すると間違いないのだと思います。
100℃を超えてくると基盤を含めた部品にダメージが入るそうなので、避けたいところです。
具体的には以下の順で背面パネルを取り外しました。
- 背面パネル外周をヒートガンで炙る
- スマホ背面に吸盤を付けて、引っ張る
- 背面パネルと側面パネルの隙間に、Jimmyデバイスオープナー風工具を挿し込む
- 開いた隙間にプラスチックトランプを挿し、外周をスライドさせて背面パネルの接着剤を切る
背面パネルを接着している接着剤は、プラスチックトランプで切っていきます。トランプは厚みが0.3mm程度しかないので、隙間に挿し込みやすいです。薄くてスマホにキズが入りにくい一方で、意外と強度もあります。高温で接着剤が柔らかいうちなら、スライドさせるだけで簡単に接着剤を切ることができます。
ヒートガンを使った後は、以下条件で60秒以上稼働させて冷却します。
- 温度を最低にする
- 風量はHIGHにする
ヒートガンの温度が高いまま停止すると、熱の影響で部品が壊れて故障するそうです。
背面パネル外周とリアカメラ周りの接着剤を切れば、背面パネルが取り外せます。BlackShark4は背面にフレキシブル基盤がないので、ここからの作業難易度は低めです。
次にカメラ下のパネルを取り外します。7つのネジを精密ドライバーで取り外します。+00の精密プラスドライバーで取り外せます。
パネルを取り外したところです。
バッテリー表面に貼られている絶縁シートを下部から剥がします。粘着テープで貼られているだけなので、破れないようにゆっくり剥がせばOKです。
絶縁シートを上まで剥がすと、バッテリー端子が見えます(赤丸部分)。2か所のバッテリー端子を外します。爪を入れて、上に軽く引き上げるだけで簡単に外れます。
バッテリー左右のオレンジのシールを剥がし、Aの部分を引っ張る(と言うより、引きちぎる)とバッテリーが外れます。他メーカーのバッテリーに比べると交換が容易らしいのですが、シールを引きちぎるのにかなりの力が必要です。
バッテリーを取り外したところです。バッテリーシールはBの部分だけが残ります。新しい電池を入れる前に、残ったシールB部分も除去します。
新しいバッテリーを組み込む前に、配線だけを行って、スマホの電源が付くかテストしましょう。
海外から取り寄せた交換用バッテリーは、電池残量が空になっていることが多いです(筆者もそうでした)。配線してもスマホが起動しない場合は、充電できるかを確かめます。
残ったシールを取り外すとわかるのですが、以下画像の赤枠の位置に両面テープが貼られて、シール&バッテリーが固定されています。フレキシブル基盤を避けて両面テープが貼られています。
あまりガチガチに固定したくなかったので、普通の両面テープをチョキチョキ切って、赤枠の部分に貼りました。
後は逆の順番で組みなおせば、元に戻せます。背面パネルも、普通の両面テープを数か所に貼り付けて固定しました。
感想
組み立て後も問題なく起動できました。カメラなどを含めて、不具合は出ていません。スマホをヒートガンで加熱する段階で「下手すると壊すんじゃないか」という考えが頭によぎったので、無事に終わり良かったです(笑)。
ノートパソコンに比べると、スマホは背面パネルを外すのが難しかったですが、コツは掴めました。
思ったより高くつきましたが、勉強になったし、ヒートガンは他にも使い道があるので良しとします。
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