答えはNoだ。
この記事の初回公開日は2021年10月21日です。当時から状況も変わっていますので、現状の話を追加して、下記2章に分けました。
- 現在の話
- Windows11登場時の話
現在の話
2022年11月下旬以降の話です。
買うのか更新するのか
買うならWindows11を選ばざるを得ない
市場に販売しているWindowsノートパソコンのほぼ全てがWindows11になりました。
「買うべき」ではなく、「買わざるを得ない」です。
しかし、買わないで済むなら買う必要はありません。まだWindows10は十分使えます。
Windows11発表から1年ほど経ったのでOS品質が安定したかと思いきや、最新のアップデート”バージョン22H2″では新しい不具合が登場しています(内容については後述します)。
Windowsノートの最新機種では、購入時からバージョン22H2がインストールされています。ほとんどのWindows11ノートは、Windows10に戻せません。クリーンインストールはできると思いますが、これは「戻す」のではなく「更地にする」状態です。Windows10にするには「Windows10ダウングレード権」が必要ですが、付属しているのはビジネス用パソコンの一部だけです。
特にゲームに関する不具合は避けようがありません。ゲームをする方はWindows11バージョン21H1がインストールされている機種を探した方がいいかもしれません(それはそれで大変だけど)。
マイクロソフトがWindows12を準備しているとの情報が巷に流れています。
リリースは2024年の後半と予想されているようです。
過去のWindowsを振り返ると、「出来が悪い」と言われるWindows8が2012年10月26日に一般リリースされた後、Windows10が2015年7月29日にリリースされています。期間としては約3年です。
Windows11がリリースされた3年後が、ちょうど2024年後半にあたるため、Windows12の情報は割と現実的だと思います。それくらいWindows11は出来が悪いということです。
Windows10の人はそのまま使う方がいい
Windows10を使っている方、今はWindows11に更新しない方がいいです。
特にsteamなどでゲームをする人は、絶対更新しないでください。
Windows11バージョン22H2はリリースされて半年が経ちますが、いまだに修正されていない不具合や、再発した不具合があります。なかには「Windows10に戻す(更新後10日以内)」する以外に解決方法がない不具合もあります。
わざわざバグのあるOSに更新する必要はありません。
筆者の近況
ここ1年「まだまだWindows10でOK」と言っていた筆者ですが、メインノートが壊れたため、遂にWindows11ノートを購入せざるを得なくなりました。
筆者が購入したHP ENVY x360-bfはWindows11バージョン22H2がインストールされていました。筆者が利用する範囲では問題なく使えています。
操作はWindows10となんら変わらないのに、見た目が変わるだけでそんなに不具合が出るのが不思議です。そんな不出来なOSを作ってまで、Microsoftは古いCPUのサポートを切りたかったんだな、ということはよく理解できました。
Windows10と比べて、Windows11は無駄に視覚効果が追加されています。エクスプローラーやウインドウの形が変わるときに、アニメーションが付いて動く感じです。その無駄を省けば、OS自体をもっと軽くできる気がします。過去にWindows Vistaでも同じような失敗をしたのにマイクロソフトは凝りてないようです。
Windows11バージョン22H2の主な不具合
コンシューマ仕様Windows11での不具合を載せています。
ゲームや一部アプリのパフォーマンスが低下する
Windows11登場直後にも似たようなことがありましたが、「またかよ」って感じです。
現在修正中とのことで、Windows10に戻す以外に回避方法がありません。
影響が出るWindowsパソコンへのアップデートの配信はMicrosoft側で止めているとのことです。ただ、この手の処置に絶対はないので、うっかり更新しないよう気を付けましょう。
コピー性能が最大40%低下
ファイルコピーのパフォーマンスが大幅に低下する問題です。
ネットワークを使った遠隔でのコピーだけでなく、ローカルでのファイルコピーでも不具合が起きる可能性ありとのことです。発生するのは、コピー先がWindows11バージョン22H2の場合です。
上記リンク先にもありますが、CUI(コマンド操作)でコピーする場合は、パラメータを使えば回避できるとのことです。しかし、普通の人はGUIを使うし、わざわざコマンドを使うのはエンジニアくらいなものです。
コピーが遅くても我慢するしかありません。
2023年3月15日頃に配信されたWindowsアップデート:KB5023706において、コピー速度低下問題が再発しています。SSDの速度が低下するようです。
これまで同様、コマンドプロンプトでrobocopyやxcopyコマンドを使用することで速度低下を防ぐ事が可能とのことです。
KB5023706をアンインストールすると直るようですが、KB5023706は重要なセキュリティアップデートを含んでいるため、アンインストールするとセキュリティリスクが増えます。アンインストールはあまり望ましくありません。
Windows Helloでサインインできない
Windows11バージョン22H2に更新すると、Windows Hello(PIN認証・指紋認証・顔認証)でのサインインができない不具合です。
Windows Helloが機能しないため、パスワードでサインインするしかありません。
拡張サインインセキュリティを有効化した状態でアップグレードすることが原因で発生します。
不具合を避けたいなら、初めからアップグレードしない方が確実です。
Windows11登場時の話
以下は、初回投稿時に記載した内容です。
なぜWindows11パソコンを買うべきではないのか
登場直後のOSは、デメリットばかりが目立つからです。
特段メリットもありません。
Windows11のデメリット
値段が高い
Windows11が搭載されたことで、PCの価格が上がってたりします。
極端な例ですが、「軽い」ことで有名な、富士通のモバイルノートPCで比較してみます。
構成はCPU:Core i5-1135G7、RAM:8GB、ストレージ:SSD512GB、50Whバッテリーで統一しています。OSが違うだけで45,000円も違います。
ちなみに、Windows10搭載モデルは、アウトレット扱いになっています。「訳あり品」ではなく「旧機種」としての扱いとのことです。
OSが安定していない
リリース直後のOSは不具合がつきものです。
Windows11においてRyzenCPUのパフォーマンスが約10%落ちるバグが出ています。
2021年10月25日時点ではWindowsUpdateにより改善しているようです。
【2022.1.28追記】Ryzenの性能低下は直ったようですが、2022年1月26日時点で「映像や音が途切れる(カクつく)不具合」が続いているようです。
fTPMを有効にするとWindows11でカクつく、Windows10でもカクつく、いずれでも問題ない、などと報告があります。使用環境により結果が違うようです。
【2022.6.16追記】Ryzenでのカクつき修正については、各マザーボードメーカーがBIOS更新で対応しているようです。
ただ、これらの情報は、デスクトップパソコンの話です。ノートパソコンの話は探しても出てきません。どうなってるのか。
Windows11での不具合も出きった感がありますが、OSは複雑なものなので、「全てのバグが修正された」とは言えないところがあります。
Microsoft Office 2013が使えない
Microsoft Office 2013のサポート終了日は2023年4月11日です。
ただし、これはWindows10とWindows8.1の話です。
Office 2013はWindows11に対応していません。
Office 2013を使っている人は、Windows11にした瞬間から、Office 2021への買い替えが必須になってしまいます。
Office 2013のサポート終了日は2023年4月11日です。この日にOffice 2021へ乗り換えても十分元が取れます(Microsoft365対比)。
なので、今いきなりOffice2013が使えなくなるのは(お財布が)痛いと思います。
アプリケーションが対応していない
各種アプリケーション(ソフトウェア)がWindows11に対応していないと、そのアプリケーションを使うことができません。
自分がPCにインストールしているアプリケーションがWindows11に対応しているか、確認してからの方が良いです。
パソコンが欲しいなら
Windows11アップデートに対応したWindows10搭載パソコンを買うと良いです。
いつでもWindows11にアップデートできるので、後々も問題ありません。
Windows11はいつ使う(買う)?
OSが安定して、各種アプリケーションが正式対応してからでも遅くないと思います。
ぶっちゃけ、リリースから1年くらいは様子を見てもいいんじゃないか、と思います。
Windows10のサポート終了は2025年10月14日なので、全然余裕があります。
2019年時点でもWindows7を正式に使ってた大企業があるぐらいです。
個人PCのOS移行を急ぐ必要はありません。
参考:Windows10の時はどうだった?
Windows10は2015年7月29日にリリースされました。
旧Windows OSからの無償アップデートは2016年7月29日に終了しています。
この間がちょうど1年でした。
Windows11の場合、今のところアップグレードに期間は定められていません。1年も待てばOSが安定しそうだという目安にはなります。
欲しいパソコンがWindows11だったら?
この記事を書いたのは2012年10月でした。
2022年6月時点では、発売するパソコンのほとんどがWindows11になっています。
今となっては、無理してWindows10パソコンを探す必要はありません。
Windows11もいずれ馴染んで、安定して使えるようになる、という長期的な考え方に切替えましょう。
少なくとも、自分が使用しているアプリケーションがWindows11で使えるかは事前に確認してから買いましょう。
半導体不足により、パソコンの値段は少しずつ上がっています。半導体不足が解消する兆しは、まだ見えません。
また、それ以上にグラフィックボードの高騰が著しいです。外部GPUを搭載しているパソコンは特に価格が上がりがちです。
さらに、円安が重なり、パソコンの価格が順次値上げされています。
Windows10でもWindows11でも、無理してパソコンを買う必要はありません。しかし、欲しいパソコンがあるなら早めに手に入れておいた方がいいかもしれません。
なお、2022年1月以降は、「新型IntelCPU待つのか問題」が浮上しています。
さらに「AMD Ryzen 6000シリーズ待つのか問題」もあります。
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