Windows11はメモリ16GB以上のパソコンを選ぶべき
Windows11におけるメモリの最低要求仕様は「4GB以上」となっています。
マイクロソフト Windows11のシステム要件:
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11-specifications?r=1
しかし、Windows11パソコンを購入するなら、メモリ16GB以上のモデルを購入することをお勧めします。
Windows11はメモリ消費量が大きい
Windows11は、Windows10に比べて、より多くのメモリ(RAM)を消費します。
下記は筆者が所有する、HP ENVY x360 13-bfのタスクマネージャ画面です。 アイドル状態のパフォーマンスです。
筆者所有のHP ENVY x360 13-bfは下記の構成になっていて、メモリ16GBのモデルです。
- CPU: Core i7-1250U
- メモリ: 16GB
- ストレージ: NVMe M.2 SSD 1TB
メモリの消費量は5.5GB/15.7GBで35%と表示されています。
メモリが8GBだとどうなる?
もし上記のパソコンが、メモリ8GBのモデルだったらどうなるか?
使用メモリはそのままで、分母が約8GBに減るので、5.5GB/7.8GBで71%になります。
メモリにほとんど余裕がありません。メモリに負荷がかかる動画編集作業やゲームをするには無理があると思います。それどころか、Zoomなどを開いて会議しながら、いくつかのアプリを立ち上げただけで、メモリ不足でアプリが止まる可能性があります。
Windows10との比較
比較用にWindows10のタスクマネージャー画面も置いておきます。こちらもアイドル状態のデータです。
こちらも筆者所有のパソコンで、機種は富士通のLIFEBOOK AH50/B3です。現状のスペックは下記の通りです。15.6インチノートなのでメモリを16GBに換装しています。
- CPU: Core i7-7700HQ
- メモリ: 16GB(換装済)
- ストレージ: SATA3 SSD 2TB(換装済)
メモリ使用量は3.7GB/15.8GBで23%となっています。
実機パソコン2台と、推定のRAM8GBパソコンのメモリ消費量を表にまとめると下記のようになります。
OS | Windows10 | Windows11 | Windows11 |
モデル | 富士通 LIFEBOOK AH50/B3 | HP ENVY x360 13-bf | HP ENVY x360 13-bf RAM8GB推定 |
使用メモリ量 | 3.7GB | 5.5GB | 5.5GB |
搭載メモリ量 | 15.8GB | 15.7GB | 7.8GB |
使用割合 | 23% | 35% | 71% |
いずれもメーカーパソコンなので、プリインストールアプリがそれなりにあります。特に富士通はプリインストールアプリが多いのですが、それでもWindows11の方がメモリ消費は大きいです。Windows11になって、いかにメモリ消費量が悪化したかがわかると思います。
メモリは最低16GB!動画編集をするなら32GB以上!
パソコンを常にシングルタスクで使うなら、メモリ8GBで十分という方もいるかと思います。
しかし、Windows10の時が顕著でしたが、Windows11も更新が進むにつれて、使用メモリ量は増えていくものと考えられます。登場初期のWindows10は、32ビットマシンならRAM2GBでもそれなりに動かせるくらい軽かったのです。そのため、当時は「Windowsタブレット」という商品カテゴリがありました。
パソコンは決して安い買い物ではありません。後悔したくないならメモリ16GB以上のモデルを購入することをお勧めします。
高性能な内蔵GPUであるRadeon 680M(RDNA2)を搭載するRyzen 7 6800Uなどの場合、メインメモリの一部がグラフィック用に占有されるので、その分だけ使用できるメモリ量が減ります。
実機確認できていませんが、おそらくRyzen 7000シリーズも内蔵GPUにRDNA2およびRDNA3を搭載するCPUは、メインメモリの一部がグラフィック用に占有されると考えられます。
IntelにせよAMDにせよ、動画編集やゲームなど、より多くのメモリを使用する作業をする方は、メモリ32GB以上で考えた方がいいかもしれません。
一応断っておくと、メモリ16GBでも動画編集は可能です。筆者もブログ用にHP ENVYで動画編集することがあります。しかし、これは趣味程度のレベルです。
動画編集で生計を立てるようなクリエイターは、メモリ32GB以上のパソコンを選ぶと思います。その方がパソコンのレスポンスが良くなり、タイムパフォーマンスが高くなります。
ノートパソコンでも15.6インチ以上だとメモリが交換できるモデルは多いですが、オンボードメモリ(メモリが基盤と一体化している)のモデルだとメモリ交換が不可能です。
また、DellやLenovoの13.3インチ以上のモデルにおいて、旧モデルはメモリ交換ができたものの、新モデルはオンボードメモリになっていてメモリ交換ができないものもあります。ご注意ください。
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